今回は吉里吉里Zでのノベル・恋愛ゲーム開発で
入れておくと超便利なセーブプラグインの紹介をします。
吉里吉里でセーブする時の書き方が面倒
さて、吉里吉里では
何もプラグインを入れない状態だと
下記のようにセーブポイントごとに
ラベルを記述する必要があります。
*save1丨セーブ箇所1
ここでセーブします。
この書き方は省略可能ではあります。
例えば
*save1丨
*丨セーブ箇所1
*丨
のような、上記3通りの書き方もできます。
とはいえ、これをセーブ箇所ごとに記述するのは
正直面倒ですよね(^^;
おそらく(というかほぼ100%の方は)
改ページごとにセーブさせたいと思うはずなので
そうなると
*丨 満開の、桜。[p][cm] *丨 風に吹かれて、儚くもその命を散らていく。[p][cm] *丨 ひらり、ひらりと花びらが宙を舞い、[p][cm] *丨 またひとつ、またひとつと命の灯火が消えていく。[p][cm] *丨 不安を感じ、手を伸ばすものの、その手は虚しく空を掻いただけ—。[cm] *丨 そんな私を嘲笑うかのように、尚も桜は降り続ける。[p][cm]
と書く必要があります。
※蛇足ですが、↑のシナリオは私が個人開発したゲームのシナリオです
たった数行ほどのシナリオにも関わらず
かなり見にくいと思いませんか(^^;?
う、確かに数行だけでも目がチカチカしてきたまん
書くのが面倒な上、
最悪書き漏れてしまう可能性もあります。
見にくいコードは
後にバグを生んでしまう原因にもなるので、
コードはなるべく簡潔&わかりやすく書くのがおすすめです!
そこでプラグインの登場です。
プラグイン+マクロ設定でセーブが超簡単に
今回ご紹介するのは
色々な墓場さまが配布されている
「どこでもセーブプラグイン改良版」
です。
こちらは私も開発当初から
使用させて頂いていますが、とても便利です*^^*
早速ですが、上記サイト様の
「どこでもセーブプラグイン改良版」をダウンロードしましょう。
ダウンロードしたプラグインは
文字コードがSJISのため、
吉里吉里Zに合わせて、UTF-8に変更します。
変更の仕方がわからない方は
文字コード変換のやり方も解説しているので、
参考頂ければと思います。
(変換は1~2分もあれば終わります)
文字コードの変換が完了したら
変換したプラグインをご自身のゲームプロジェクト内
「data」⇒「sinario」
フォルダの中に
「SaveAnyWhere.ks」を入れてください。
次にダウンロードしたプラグインの読み込み設定をします。
「data」⇒「sinario」⇒「first.ks」
を開くと
;============================================== ;プラグイン定義 ;プラグイン定義ここまで ;===================================
と書かれた箇所があるかと思いますので
上記箇所に
[call storage="SaveAnywhere.ks"]
と定義を追加してください。
今後、プラグインを追加していく時は
上記箇所にプラグインの読み込み設定をして頂くのが
よいかと思います◎
(プラグインの読み込み設定がいろんな箇所に書いてしまうと
あとで自分で見直した時にどんなプラグインを使っているか
わからなくなってしまいますからね(^^;)
さて、このままでも使用できるのですが
プラグイン詳細ページでもおすすめされている通り
マクロの設定をしておくと、
改ページも一緒に行ってくれて
さらに便利になるのでそちらも設定しましょう。
まずマクロファイルの読み込み設定をします。
下記の通り書いてください。
;========================================
; この辺りにマクロ定義を記述すると良いでしょう
[call storage="macro.ks"]
; マクロ定義ここまで
;========================================
次にマクロファイルを作ります。
「data」⇒「sinario」フォルダ内に
新しいシナリオファイルを追加しましょう。
※ここから先の手順はFlash Developerを使った説明になります。
「sinario」フォルダを右クリックし、
「新規作成」→「New KSファイル」
を選択してください。
ファイル名は、
first.ksでマクロファイルの読み込み設定した
「macro.ks」
と入力しておきましょう。
次に、macro.ks内に下記記述を追加します。
■macro.ks
; 改ページマクロ[np]。セーブポイントにもなる。 [macro name="np"] [p] [cm] [label] [cm] [endmacro] [return]
なおマクロファイルの最後には
必ずreturnタグを書いてください。
理由はcallタグを書いたら、returnタグで
呼び出し元まで戻らないとエラーになるからです。
今回は「first.ks」で
「macro.ks」をcallタグで呼び出しているので
必ずreturnタグで呼び出し元(first.ks)まで戻るように
記述してあげましょう。
書けたら、上書き保存します。
これで準備は完了です!
このプラグインを入れて、
マクロの設定もすると
改行ページごとにセーブしてくれるだけでなく
改ページも一緒に行ってくれます。
なので、書くのはnpタグのみでOKです。
つまり、どうなるかというと
満開の、桜。 [np] 風に吹かれて、儚くもその命を散らていく。 [np] ひらり、ひらりと花びらが宙を舞い、 [np] またひとつ、またひとつと命の灯火が消えていく。 [np] 不安を感じ、手を伸ばすものの、その手は虚しく空を掻いただけ—。 [np] そんな私を嘲笑うかのように、尚も桜は降り続ける。 [np]
と書くだけでOKです。
いかがでしょうか?
プラグインを入れる前のコードと見比べて
一気に見やすくなり、コードを書くのも
ぐっと楽になったと思いませんか?
こちら、ぜひ使ってみてくださいね。
さて、
ここでも少し触れたマクロの使い方は
下記記事でさらに詳しく説明しています。
開発超スピード化!吉里吉里Zのマクロでゲームをらくらく時短開発
上記もぜひ読んでみてくださいね(^^)
[temp id=4]
分かりやすい解説をありがとうございます!
突然の質問で申し訳ないのですが、吉里吉里は文字のフォントや色を変更することは可能なのでしょうか?
あっぷる。様
初めまして、コメントありがとうございます!
返信が遅くなり、申し訳ありません。
フォントや色を変更すること、可能です。
両方ともfontタグで指定してあげるとできます。
[font color=#666666 face=”MS 明朝”]
↑文字色を灰色にし、MS明朝へ変更
こんな感じで書いていただければ、OKです。
どうぞよろしくお願いします。
返信に気付かずすみません。解答ありがとうございます!
具体的にどのフォントが使用可能なのかはどこで確認できるのでしょうか?試しに創英角ポップ体を使用してみようとしたところエラーが出てしまったので……(最終的に使用したいフォントはUD デジタル 教科書体 N-Bです)
いえいえ、こちらも返信に気がつくのが遅くなりまして
申し訳ありません。
ご自身のPC内に入っているフォントであれば
使用可能です。
PC内にフォントが入っているかどうかは
fontフォルダ内に
使用したいフォントが入っているかどうか
確認してもらえれば確認可能です。
使用されたいと書かれていた
「UD デジタル教科書体」ですが
私のPCには入っていないフォントでしたので
別のフリーフォントをインストールして
試してみたところ、表示されておりました。
もしPC内にインストールされているフォントにも関わらず
表示されないということでしたら
指定の方法が間違っているのかもしれません。
私の方で表示できたフォントのキャプチャを
貼っておきますね。
https://ykagaya.com/wp/wp-content/uploads/2020/08/font_test.jpg
のように指定しております。
無事フォントを変更させることができました!細かな解説をありがとうございました。とても助かりました!
無事変更できたとのことでよかったです(*^^*)
ご連絡頂き、ありがとうございます。
『たった5分!……』の方でも先ほど質問させてもらった者です。
幸い、そちらの方はあまり気にするほどのものでもないので良いのですが、こちらのページの便利なツールはぜひとも欲しいなと思った次第です。
つきましては、かなり初歩的な質問となってしまうのですが、かがやさんはどのようにksファイルを開かれていますでしょうか?
あいにく私のPCにはksファイルを開くソフトが存在しないため、困っております。
お教えいただけると幸いです。
ケイ様、こんにちは!
コメントありがとうございます。
>かなり初歩的な質問となってしまうのですが、かがやさんはどのようにksファイルを開かれていますでしょうか?
私はケイ様にもコメント頂いております下記記事
https://ykagaya.com/howto/krkrz/krkrz_-environment/
のFlash Developerを使用しています。
ksファイルを開きたいだけでしたら
特に吉里吉里専用でなくても
メジャーなエディタ(Sakuraエディタ)などでも
開くことは可能ですよ(^^)
よろしければお試しいただければと思います。
どうぞよろしくお願いします。
返信ありがとうございます。
開きましたところ、
[wait time=200]
*start|スタート
[cm]
こんにちは。
と表示されました。
次は[call storage=”SaveAnywhere.ks”]を入れるとのことですが、どこに入れたらよいでしょうか?
返信ありがとうございます。
開きましたところ、
[wait time=200]
*start|スタート
[cm]
こんにちは。
と表示されました。
次は[call storage=”SaveAnywhere.ks”]を入れるとのことですが、どこに入れたらよいでしょうか?
ケイ様
返信が遅くなりまして、申し訳ありません。
first.ksをご自身でカスタマイズされていない状態でしたら
と書かれている箇所があるかと思いますので
上記箇所に書いていただくのがよいかと思います。
今後プラグインを読み込む記述をする際は
上記箇所に追加していただければと思います。
返信ありがとうございます。
どうもそういった文は見受けられないです。
それが表示されない理由に心当たりはありますでしょうか?
大変失礼致しました。
「プラグイン定義」の部分は、
元々のfirst.ksには書かれていない記述でごしたので
先程のご案内は無視していただければと思います。
改めてご案内し直させて頂きます。
[call]を追加頂く箇所ですが
jumpタグの前でしたら、どの箇所でも問題ございません。
了解致しました。
丁寧なご回答、ありがとうございます。
それから最後になると思うのですが、jumpタグとはいったいなんでしょうか?
jumpタグは別ファイルへ飛ぶタグのことになります。
DLしてからカスタマイズしていない状態の
first.ksには記載がないかと思いますが
今後ご自身でカスタマイズされていく際に
追加されることになるかと思います。
下記jumpタグの詳細になります。
https://krkrz.github.io/krkr2doc/kag3doc/contents/Tags.html#jump
その他のタグについても
公式サイトにリファレンスがありますので
各タグの詳細を知りたい場合は
そちらを見ていただくとよいかと思います(^^)
https://krkrz.github.io/krkr2doc/kag3doc/contents/Tags.html
あ、なるほど、つまりjumpタグは『どのようなシステムにするのか』を自分で決めたうえで、自分で入れるものなのですね。
そしておそらくそれを作動させる?ために、callを記述するといったところでしょうか?
ケイ様
はい、そうなります。
callのお話が出ていますが、サブルーチンの話になりますので
一旦ここでは気にされなくてよいかと思います。
以降は個別サポートの範囲になりそうですので
もし本件について追加で質問などございましたら
ゲーム開発フルサポートにてご案内させていただければと思います。
詳細はこちらをご覧ください
https://ykagaya.com/beginner/start_book/
上記の「追加プレゼント2」にて
フルサポートのお申し込みが可能です。
どうぞよろしくお願い致します。
返信遅くなり申し訳ありません!
ここまで大変丁寧にありがとうございました。
返信遅くなり申し訳ありません!
ここまで大変丁寧にありがとうございました。
とんでもないです(^^)
よろしければ無料体験もご検討くださいね。
ケイ様のゲーム制作応援しております!