簡単にゲーム開発するための書籍、無料プレゼント中!!

ゲームシナリオで初心者が押さえておくべき書き方作法【個人ゲーム制作】

ゲームシナリオで初心者が押さえておくべき書き方作法【個人ゲーム制作】

今回はゲームシナリオを作成する時の作法の説明をします!

ぶたまんさん
ぶたまんさん

かがやは初めてのゲーム制作で

作法を考えずに書いてしまって、後から苦労してたまんね

かがや
かがや

(ぎくっ)

ぶたまんさんに指摘されている通り、

私は初めてゲーム制作をした時に

作法をあまり考えず作成してしまったため、

後からシナリオを修正するのに時間がかかりました^^;

この記事を見て頂いたあなたには

そういった苦労をかけてほしくないので

まずは実例を紹介してから

具体的に説明していきたいと思います!

ゲームシナリオの実例

実際のゲームシナリオを見て頂いたほうが

イメージが掴めやすいかと思いますので先に紹介しますね。

※下記は私が過去に制作した「おかまDE騎士」というゲームのシナリオの一部です。

//bg 夜道

【花奈子】
「うーん、南くんがいるお店ってこっち?」

私はスマフォ片手にあれやこれや迷いながら夜道を歩いていた。

北都に、北都の気持ちに応えられないと伝えた私は、今の想いを伝えるために南のお店へ向かっていた。

場所は近くなっているはずだが、南がいるお店らしきおかまバーは見当たらない。

【花奈子】
(というか、この辺ガチでおかまバー多い)

多すぎて、実は南のお店も見落としていたりして……。

そんな不安にかられながらも、ひたすら前に突き進む。

その時――。

【金髪のチャラ男】
「あれー、カノジョ。もしかして道に迷っちゃったの~?」

【モヒカンのチャラ男】
「この辺俺達の『庭』だから、案内してあげるよ~」

【花奈子】
「いえ、結構です。迷ってないんで!」

【金髪のチャラ男】
「嘘だ~。さっきからキョロキョロして、明らかに迷ってるじゃん」

【金髪のチャラ男】
「遠慮しなくても大丈夫だよ。俺たちこの通り、全っ然怪しくないから!」

いや、明らかに怪しい!
というか、着いて行ったら絶対おかしなところに連れ込まれる!

【花奈子】
「いえ、ですから結構ですってば!」

【モヒカンのチャラ男】
「はは、お姉さん、意外に頑ななんだね」

がしっ

【花奈子】
「ちょっ、離してください!警察呼びますよ!」

ぐいっ

//fg 南おねえver_通常

【花奈子】
「!」

【南】
「ごめんね~、お待たせしちゃったわね。行きましょっ」

まさかの南(おねえバージョン)が登場。
口調までおねえになってる。

【モヒカンのチャラ男】
「おやおや、行くってどこに行くの~?」

【金髪のチャラ男】
「俺らも丁度2人だし、一緒に遊ぼーよ、ね、ね?」

【金髪のチャラ男】
「この近くに超~シャレオツなカラオケがあるから案内するよ~」

あくまで食い下がりまくる、チャラ男たち。

【南】
「花菜ちゃん、行きましょう」

【金髪のチャラ男】
「おいおい、ちょっと待てよ」

金髪のチャラ男が私の腕を掴む。
すると。

//se 殴る音
ドスッ

【金髪のチャラ男】
「ぐあっ……!」

【南】
「彼女に触るな」

さて、ゲームシナリオの特徴としては
主に下記が挙げられます。

  • 地の文があるか、どうか
  • 背景や立ち絵、効果音などの指定が必要
  • ユーザーの選択によって、シナリオが分岐する
  • 主人公は一人称で書く

次からそれぞれについて

具体的に説明していきます!

ゲームシナリオの特徴って何?

地の文があるか、どうか

ぶたまんさん
ぶたまんさん

そもそも「地の文(じのぶん)」って何だまん?

かがや
かがや

「地の文」はキャラの台詞以外の、説明文のことを指すよ

例えば、先程実例で紹介したシナリオ

【花奈子】
「うーん、南くんがいるお店ってこっち?」

私はスマフォ片手にあれやこれや迷いながら夜道を歩いていた。

北都に、北都の気持ちに応えられないと伝えた私は、今の想いを伝えるために南のお店へ向かっていた。

でいうと

私はスマフォ片手にあれやこれや迷いながら夜道を歩いていた。

北都に、北都の気持ちに応えられないと伝えた私は、今の想いを伝えるために南のお店へ向かっていた。

のが地の文に当たります。

それでは地の文があるのとないのとでは

それぞれどういったメリット・デメリットがあるでしょうか?

<地の文あり>

  • メリット
    • 細かな情景描写ができる
  • デメリット
    • シナリオが冗長になりやすく、テンポが悪くなる

<地の文なし>

  • メリット
    • シナリオのテンポがよくなり、サクサク読み進められる
  • デメリット
    • 情景描写をキャラの台詞や演出で表現する工夫が必要
    • 特に台詞は工夫をしないと、台詞が説明的になり、不自然になることがある

このサイトを見て頂いているあなたは

ノベルゲームで遊んだことがある方だと思いますが

ノベルゲームでは、地の文ありのゲームが多いですよね?

地の文を使うと、

キャラの心情や情景描写を細かく表現できますが

ゲームシナリオでは、なるべく少なめにしていくのがおすすめです!

理由は、メリット・デメリットでも書いたように

地の文を多用してしまうと、テンポが悪くなってしまうからです。

テンポが悪くなると、

ユーザーさんも途中で疲れて、飽きてしまう可能性もあります。

ゲームは小説と違って文字だけでなく、

イラスト・音楽などの演出を使うことが出来ますので、

それらも上手く使いながら、ゲームを盛り上げていくことも

大切と考えています。

ただ、少なめを心がけつつも、

作るゲームのコンセプトによって、

地の文の量の調節は必要と考えています。

例えば、今回例に挙げた

「おかまDE騎士」というゲームですが、

ギャグ要素の多い恋愛ゲームでしたので、

テンポをよくしたいこともあり、地の文は極力少なくしています。

一方、私の処女作の「紅に染まる」というゲームは

ほの暗く、切ない恋愛ゲームなので

テンポというよりも、一つ一つの言葉をじっくり味わいながら

プレイしていただきたいという思いもあり

地の文を気持ち多めに入れています。

背景や立ち絵、効果音などの指定が必要

実際のゲームシナリオを見て頂いて

気がついたかと思いますが

//bg 夜道

//fg 南おねえver_通常

といった見慣れない記号がありました。

これは背景や立ち絵表示、効果音などの

演出を指定する記述になります。

ちなみに上記の例だと

 

//bg 夜道

⇒「夜道」の背景の表示

 

//fg 南おねえver_通常

⇒「南おねえverの通常の表情の立ち絵を表示」

 

という意味で書いています。

なお「//」という書き方をしているのは

プログラム中にコメントを入れる際の

書き方のルールに則ってそうように記載しています。

ぶたまんさん
ぶたまんさん

プログラム中にコメント?

プログラム組んだことないから、よくわからないまん

かがや
かがや

プログラム中のコメントは、

一旦ここで理解しなくても大丈夫だよ。

とりあえず「そう書くんだな」程度の理解でOK

これを予め書いておくと

後のプログラムを組む段階で

背景や立ち絵の表示などをするための記述を

自動的に置換し、入れ込むこともできます。

つまり、一つ一つ手入力で

背景・立ち絵・効果音などの指定をしなくても

自動で一括指定できるようになります。

そのため、この指定を予め入れておくと、

プログラムを組む時がぐっと楽になります。

また、プログラム以外にも

背景や効果音を準備する際に

どういった効果音が必要になるかも

すぐに検索してピックアップすることもできるため

素材準備でも便利だったりします。

ただし、1つ注意点があります。

それは

書き方の統一化しておく必要がある」

という点です。

例えば、「南」というキャラの

普通の表情の立ち絵を表示する記述をする場合に

ある部分では

//fg 南_通常

と書いたり、またある部分では

//立ち絵_南_普通の表情

と書いたりすると、後で一括変換することが

できなくなってしまいます。

理由は、一括変換するためには、

「検索⇒置換」という手順を踏むため、

書き方が統一化されていないと、

検索で引っかからなくなってしまったり、

逆に別の記述が検索に引っかかり、

意図しない変換がされてしまうことがあるからです。

そのため、書き方の統一化は必ずしておきましょう!

ちなみにかがやの場合は、下記のようにしています。

立ち絵表示

//fg 立ち絵名_表情名

 

効果音表示

//se 効果音名

 

背景表示

//bg 背景名

 

BGM再生

//bgm BGM名

かがやは上記のように記載していますが、

書き方が統一化さえできれいれば

あなたがやりやすい記述の仕方で大丈夫です。

ユーザーの選択によって、シナリオが分岐する

ゲームは、ユーザーの選択によってシナリオが分岐します。

そのため、分岐部分も予め指定しておく必要があります。

また私のシナリオで恐縮ですが

下記に実例を挙げます。

【北都】
「ま、いいさ。俺も鬼じゃない。返事は少しだけ待ってあげるよ」

【北都】
「その代わり、タイムリミットは3日後までだ」

【北都】
「それじゃあ、良い返事を期待しているよ」

【花奈子】
(……どうしよう、絶体絶命だ)

北都の秘書になんてなりたくない。
けれど……。

【花奈子】
(あんなことになったとはいえ、南くんが今の会社にいられなくなってしまうのは……)

私が取った選択は……

//選択肢

//北都の誘いを受け入れる
//北都ルート

//北都の誘いを断る
//南ルート

シナリオの分岐は、

ゲームシナリオ作成時に考えると

どこでどう分岐して、どこに繋がるのか

自分でもわからなくなってきてしまいます。

そのため作成前に、

箱書き(フローチャート)を作成し、

どのように分岐していくか整理してから

作成していくことになります。

@箱書きについての記事は現在執筆中です

主人公は一人称で書く

小説では主人公の呼び方を

一人称、三人称と使い分けますが

ゲームシナリオでは基本的に一人称で書きます。

一人称だと

「私は~だと思った」

三人称だと

「彼女は~だと思った」

といった表現になります。

ゲームシナリオで一人称を用いる理由は

「ユーザーが主人公に感情移入をしやすくするため」です。

ゲームは、ユーザーが主人公になって

ゲームの世界を体感するためのものです。

つまり、

主人公=私

と、ユーザーが感じられるシナリオが大切となってきます。

そのため

「ユーザーが主人公に感情移入できる」

のがとても大切になります。

その他注意事項

シナリオに統一感を出すために、

その他細かなテキストのルールを

予め決めておきましょう。

主に下記のような点になります。

改行のあるなし

ゲームシナリオでは、意図的に改行を入れることが多くあります。

例えば、下記のような感じです。

<改行指定あり>ゲームシナリオ実例(改行指定あり)

<改行指定なし>

ゲームシナリオ実例(改行指定なし)

前者は1行につき、1文にしていますが

後者は改行なしにしています。

1回に表示されるテキストは、長くても

1行につき20~25文字×3列ぐらい

読みやすい文字数とされていますので、

上記を踏まえつつ、シナリオを書く時に

適宜改行入れていくことをおすすめします。

ぶたまんさん
ぶたまんさん

改行ってどこに入れたらいいのか

正解ってあるのかまん?

かがや
かがや

「こうしないとダメ!」っていう正解はないよ。

ユーザーさんが遊んで、読みづらくないかってことを

考えながら入れていけばいいと思うよ

「ユーザーさんにとって」

と書きましたが

「そんなこと言ってもわからない!」

と思われる方もいらっしゃると思います。

ここで大切なのは

自分にとって読みづらくないか?

ということです。

自分にとって読みづらければ

他の人にとっても読みづらい文章になっているはずです。

なので、

「ユーザーさんにとって」

と言われてもピンと来ない方は、

「自分で読んでみてどうか」

を確認しながら、書いて頂ければと思います。

キャラの呼び方

こちらはタイトルどおりです。

「南くん」と呼ぶのか、

「南」と呼び捨てにするのかなどになります。

私の場合は、キャラ設定もシナリオも

自分で作っていたこともあり

全て頭の中で決めてしまってからは、

特に書き出したりはしませんでしたが

もしシナリオを他の人と分担して進める場合は

下記のように呼応表を準備しておくと

呼び方にブレがなく、便利かと思います。

<呼応表>

呼ぶ側/呼ばれる側主人公(花菜子)北都
主人公(花菜子)南くん北都
花菜ちゃん
私(おねえver)
龍園寺
北都西宮さん赤坂

表記のルール化

例えば記号は全角にするのか、

「・・・」なのか「……」なのかなどです。

物の表記の仕方も

「りんご」なのか「リンゴ」なのかなど

シナリオ中にばらつきがあると、

ゲームの世界観が崩れてしまいますし、

ユーザーさんも混乱してしまいます。

こちらも予め表記の仕方をルール化しておきましょう。

以上、いかがでしたでしょうか?

今回はゲームシナリオの実例を紹介しましたが

その前の段階についても、別記事で紹介していきますね。

シナリオの書き方を強化したい方は、下記の記事も参考にしてみてくださいね。

面白いノベルゲームの作り方=コンセプトが超重要!【シナリオ書き方】【個人ゲーム制作】

@ゲームシナリオのアイディア発想法(執筆中)

@ゲームシナリオプロット作成方法(執筆中)

@ゲームシナリオの分岐作成法(執筆中)

本記事があなたのゲーム制作のお力になれることを願っております。

<ノベルゲーム、恋愛ゲームをつくる人必見!>

個人ゲーム開発歴6年&
元大手ゲーム会社プランナーの
かがやの知識を詰め込んだ
ゲーム開発の攻略本

『ノベル&恋愛ゲーム開発スタートBOOK』
期間限定無料プレゼント中!

ノベル・恋愛ゲーム開発スタートBOOK

「ゲーム開発って何をしていけばいいの?」
「ゲーム開発をかんたん・効率的に進めるためには?」
「今から開発を始めたらいつ頃完成できる?」

etc…

そんな疑問がこれ一冊で丸わかり